「FPSもRPGもやるけど、どっちを選べばいい?」
「VAの方が安いけど、安物買いの銭失いにならない?」
そんなモニター選びの迷いは、パネルごとの「得意なゲームジャンル」を正しく理解すれば一瞬で解決します。
結論からお伝えすると、FPS・対戦ゲーム中心なら迷わず『IPS』一択です。
逆に、ホラーゲームや映画鑑賞、部屋を暗くしてのRPG没入感を最優先するなら『VA』が最適解となります。
カタログスペックの「応答速度1ms」だけを信じると、プレイ体験で痛い目を見ることになります。
長年多くのゲーミングデバイスを検証してきた経験から、数字には表れない「実際の見え方」の違いと、失敗しない選び方を詳しく解説します。
なぜVAは「FPSに向かない」と言われるのか?その致命的な理由である「黒残像」の正体と、それでもVAが一部のユーザーに熱狂的に愛される理由を深掘りしていきましょう。

【即決ガイド】プレイするゲームで決まる!VA vs IPS 選び方リスト
モニター選びで最も重要なのは「自分がプレイするメインのゲームは何か」という点です。
以下のリストを見て、自分のプレイスタイルに当てはまる方を選んでください。
IPSパネルを選ぶべき人・ゲーム
結論から言うと、「勝ち」にこだわる人、汎用性を求める人はIPSを選んでください。
理由は、色の再現性が高く、激しい動きでもブレが少ないからです。
特に以下の用途にはIPSが必須です。
- FPS/TPS(Apex, Valorant, Overwatch2など)
- 格闘ゲーム、音ゲーなどタイミングがシビアなゲーム
- イラスト制作や動画編集など、正確な色味が求められる作業
- 複数人で画面を見る場合(視野角が広いため)
迷ったらIPSを選んでおけば、まず間違いありません。
VAパネルを選ぶべき人・ゲーム
一方で、「世界観」や「没入感」を最優先するならVAという選択肢があります。
理由は、IPSでは表現できない「漆黒」を表現できるため、暗いシーンの迫力が段違いだからです。
以下の条件に当てはまる人は、VAの方が満足度が高くなります。
- ホラーゲーム、宇宙探索ゲーム、映画鑑賞
- 部屋の電気を消して、暗室でソロプレイをする人
- 少しでも予算を抑えたい(IPSより安価な傾向がある)
- 湾曲モニターで包み込まれるような体験がしたい
ただし、VAを選ぶ場合は「たった1つの条件」があります。
それは「対戦ゲームでの勝率は二の次と割り切れること」です。
なぜ「FPSならIPS」なのか?VAパネルの致命的な弱点「黒残像」
多くの初心者が「安くてスペックも良さそうだから」とVAパネルを買って後悔する最大の理由。
それが「Black Smearing(黒残像)」と呼ばれる現象です。
FPSゲーマーにとって、この現象はプレイに致命的な影響を与えます。
カタログスペックの「応答速度1ms」を信じてはいけない理由
「VAパネルでも応答速度1msって書いてあるから大丈夫でしょ?」
そう思うのは危険です。
なぜなら、その「1ms」は特定の条件下(GtGなどの最良値)での測定結果に過ぎないからです。
VAパネルは構造上、「暗い色から明るい色への変化」が極端に遅いという弱点を持っています。
カタログ上は同じ「1ms」でも、実環境ではVAの方が圧倒的に遅く感じることが多々あります。
スペック表の数字だけで判断すると、実戦で撃ち負ける原因になります。
FPSゲーマーがVAを使うと起きる「酔い」と「不利」
具体的に、FPSでVAパネルを使うと以下のような現象が起きます。
- 暗い洞窟や建物の影で敵が動くと、敵の輪郭がドロっと溶けたように見える。
- 視点を素早く左右に振ると、背景の黒い部分が尾を引いてブレる。
- この独特のブレにより、長時間プレイしていると画面酔いしやすい。
敵の視認性が悪くなるだけでなく、エイムを合わせる感覚にもズレが生じます。
ApexやValorantのようなコンマ1秒を争うゲームにおいて、このハンデはあまりに大きすぎます。
逆に「VA」が輝く瞬間とは?IPSには出せない「真の黒」
ここまでVAのデメリットを強調しましたが、もちろんVAにもIPSを凌駕する強みがあります。
それが「圧倒的なコントラスト比」です。
IPSパネルのコントラスト比が一般的に「1000:1」であるのに対し、VAパネルは「3000:1」以上あります。
この数字の差は、映像美に直結します。
例えば、バイオハザードのような暗闇を進むゲームを想像してください。
- IPSの場合:黒い部分がぼんやりと白っぽく光る(IPS Glow/白浮き)ため、「グレーの闇」に見えてしまう。
- VAの場合:光漏れが少なく、引き締まった「漆黒の闇」が表現され、恐怖感と没入感が段違いになる。
特に、部屋を暗くして映画やRPGを楽しむスタイルなら、IPSの「白浮き」はかなり気になります。
この点においては、VAパネルの表現力こそが至高の体験をもたらしてくれます。
結論:後悔しないための最終チェックリスト
最後に、どちらを買うべきか決断するためのチェックリストを用意しました。
購入ボタンを押す前に、もう一度確認してください。
- 予算に余裕があり、FPSからRPGまで幅広く遊びたいですか?
→ 迷わず「IPS(できればFast IPS)」を選んでください。 - 予算は抑えたいが、絶対にFPSで撃ち負けたくないですか?
→ 安価なモデルでも「IPS」または「TN」を選んでください。 - FPSはほとんどやらず、映画鑑賞やRPGの映像美に浸りたいですか?
→ 「VA」を選ぶことで、価格以上の満足感が得られます。
最近では「Fast IPS」と呼ばれる、従来のIPSよりもさらに応答速度を高めたモデルが主流になりつつあります。
「FPSもやるけど画質も捨てたくない」という方は、Fast IPS搭載モデルが最適解です。
まとめ
今回の記事をまとめます。
- 勝ちにこだわる・万能に使いたいならIPS。
- 映像美と黒の表現に没頭したいならVA。
- 迷ったらIPSが無難。
モニターは一度買うと数年は使い続けるデバイスです。
目先の数千円の価格差よりも、日々のプレイ体験を優先して選ぶことを強くおすすめします。
今すぐ、自分が主にプレイするタイトルを思い浮かべ、Amazonやショップで「IPSパネル 144Hz」または「VAパネル 湾曲」で検索をかけてみましょう。
あなたのゲーミングライフを変える一台が見つかるはずです。

